Aug.27.2008 F20 開発状況
JMIAとして最初のプロジェクトである、F20の開発は順調に進められています。既に、最初の3台のモノコックは完成して、1号車のための部品も次々と完成しています。まだ幾つかの部品が完成していませんが、来週には本格的な組み立てが行われます。
現在、製作が進められている3台は、「F20ってなんだ?」という基本的な疑問にお答えするためのイメージモデルであるとともに、F20のコンセプトを最大限効果的に発揮できる形を模索するための試作品です。
F20は、技術力と創造力を競う自動車レースです。そのため、プロトタイプはこのカテゴリーで開発されるであろう代表的な形状のマシンを、各コンストラクターがそれぞれ独自のアイデアで開発を行っているため、同じモノコックを使用することを除くと、共通点はあまり無くなることでしょう。
プロトタイプのパワーユニットとして、便宜的にスーパーFJに使われるホンダ・フィットの1.5リットルエンジンやトヨタ・ヴィッツ用1リットルエンジンが使われますが、F20は直径20mmのリストリクターの装着を義務付けられることを除くと特別な制限はありませんから、今後はエンジンのチューニングも進むでしょうし機種も拡大していくと思われます。
また、車体部品に関しても、プロトタイプはスーパーFJやF4等の部品を多用していますが、モノコック以外はレギュレーション的に自由ですから、これらも今後は独自の開発が進むはずです。
F20の基本骨格は近々完成しますがボディの完成は少々先となりそうです。F20は、スポーツカーでもフォーミュラでも好きなカタチとすることが可能です。現状、どのコンストラクターも鋭意開発中ですが、最終的なデザインは決定してないようです。
童夢はセミクローズド、東京R&Dとムーンクラフトはフォーミュラタイプの方向でデザインが進められています。
写真はモノコックを中心として揃ってきた部品を並べたものです。エンジン、ミッション、ベルハウジングは既存のスーパーFJ用です。ご覧のようにスーパーFJの場合、左右に設けられたサブフレームによってエンジンはマウントされますから、サブフレームを作り直すことによって、新たなエンジンも容易に搭載することが可能です。
写真に見えないラジエター等残りの部品は、来週納品予定です。
F20は、これらのプロトタイプをお披露目しテストを重ねつつレギュレーションの骨格を固め、来期はもう数台の第二次プロトタイプの開発グループを加えて模擬レースによるデモンストレーションを行いつつ、2010年からの正式なレース開催を目指します。
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